万博に行ってきました!

先日、母と一緒に万博へ行ってきました。弟と3人で行く予定でしたが、弟は予定ができ2人きりの日帰り旅行です。

万博の人はすごい、と聞いて覚悟してたのですが午前中は許容範囲の人だかり。とにかく列の少ないパビリオンを見つけたら入る、という雑な戦略で11個のパビリオンに入ることができました。

まわった感想は「万博というよりどっちかというと伝統工芸フェス」でした。

東南アジアやアフリカ、南米のパビリオンを中心にまわったのですが、展示物は木彫りの人形や陶器などの伝統工芸が目立ちました。たまたまそういうパビリオンに行き当たったのだと思いますが。

「どこも似たようなもんね。」母はパビリオンを一瞥して、辛辣な意見を投げかけます。このまま消化不良で終わるのか?万博の関係者でもないのに妙に緊張してきました。

流れが変わったのはインドネシアのパビリオンに行ってからでした。ヨヤクナシデハイレルヨ、とカタコトで歌いながら踊るインドネシアのスタッフ。そこに一縷の望みをかけ入りました。

パビリオンの中に入ると突然、ジャングルが現れました。密林をそのまま再現する展示に母は言いました。

「やっと万博に来た!」本音大爆発です。

そこから目が輝きだした母と一緒にパソナのパビリオンに行きました。iPS細胞の心臓や、空飛ぶ救急室の展示などを観て回りました。

最終的に「まあ、来て良かった」と言った母に一安心。まあが気になりますが。70点と行ったところでしょうか。

今回の万博で思ったのが、やっぱり未来を感じさせる展示をもっと見たかったかなと思いました。回ったパビリオンが伝統押しのパビリオンばかりだった、というのがありますが、やはり万博来たからには未来を感じたかったというのが本音です。

そこで今回は未来を感じる世界のSF小説を紹介したいと思います。ある意味SFって脳内万博だと思うんですよね。SFが盛んな国は科学技術が発達しているとも言われています。世界のSFを読み比べてみましょう。

アメリカ

まずは真打登場。アメリカです。アメリカのSF小説生産量は群を抜いています。今回のブログのためにSF作家のウィキペデイアを調べたんですが、有名どころのSF作家はほぼアメリカかイギリス出身でした。それだけSFと科学が生活に根付いているんですね。

そんななかアメリカ代表として紹介したいのがテッド・チャンの「あなたの人生の物語」。作家が多すぎるので悩みましたが、真摯に科学技術を扱っているところと、一番好きなSF作家なので選ばさせてもらいました。

テッド・チャンの小説の魅力は科学技術のアイデアと人間ドラマが融合しているところです。SF小説あるあるですが、アイデアと未来描写は凄くても人間の描写がペラペラということがよくあります。作家の理系率が高いせいか、人間のエモーションを描くのが苦手なんですかね。テッド・チャンの小説は人物がアイデアを説明する道具になっていない感じがします。真摯な人間への眼差しを感じます。短編の中でのおススメは表題作の「あなたの人生の物語」。未来と過去と今を同時に感じられる宇宙人の言語を覚えたことで、未来が見えるようになった言語学者の話です。科学的描写による知的興奮と、運命を受け入れる母親の感動を同時に感じられる稀有な作品。科学描写が難しく感じられるかもしれませんが是非読んでもらいたい傑作です。

中国

続いて三体で一躍注目されるようになった中国SF。おススメは三体と言いたいところですが、なんせ長い。全部読むには分厚いハードカバーの本が5冊分あるので、気軽に薦めずらいです。

なので中国代表として「折りたたみ北京」を紹介したいと思います。内容は読んで字の如く、大都市北京を折りたたむ話です。比喩ではありません。本当に街を折りたたむのです。

なんという大風呂敷。リアルティなんていうみみっちいこと言わないのが中国SFの魅力なのではないでしょうか。ワンアイデアの出オチ小説かと思いきや、しっかりとなぜ北京を折りたたむ必要があったのかという設定があり、格差社会の風刺あり、人間ドラマありでしっかり読ませてくれます。

 

チェコ

最後に紹介したいのはチェコ。失礼ながら「えっ、チェコってSFあるの?」と思ってました。実はチェコはSFが盛んらしいです。なんせチェコSF短編集なるものが日本にもあるくらいですから。父はチェコに行ったことがあるらしいのですが、「街の美しさにびっくりした。」と言ってました。文化レベルの高い国のようです。

紹介したいのはチェコSF短編集。チェコのSF短編ばかり集めたコアな本です。

読んでみて思ったのは非常に多彩であること。ハードSFもあれば、ユーモア短編あり、ちょっとホラーなSFもありで読み手を飽きさせません。チェコ恐るべし。どの作品にも通底しているのは社会風刺の要素があること。チェコの歴史を紐解けば、もともと民主主義だった国がソ連に侵略されて共産主義になったという複雑な背景があります。共産圏で社会批判は命がけ。SFを隠れ蓑にして社会風刺をするという人が多かったようです。SFは絵空事、というイメージを逆手にとったわけですね。だから旧共産圏ではSFが盛んらしいです。おすすめの短編は「オーストリアの税関」です。列車に曳かれた男がサイボーグとして復活したものの、税関に引っかかり国から出れないというユーモア短編です。

今回世界のSFを読み比べて発見がいろいろありました。なんだかんだ言ってSFは欧米が中心であること。中国のSFが今盛んであること。同じSFでもお国柄や文化が出てくること。科学技術が発達していない国ではSF小説がない(翻訳されていない)こと。

各国の未来予想図が見れたみたいで面白かったです。みなさんも万博への道すがら世界のSF小説を読んでみてはいかがでしょうか。混んでてそれどころでないかもしれませんが。

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