積読四天王の一角を読破しました!

積読。未踏の山。果たされなかった約束。届かぬロマン。挫折の結晶。買ったものの未読のまま放置された本を積読と呼ぶのですが、筆者も本好きの例にもれず読破した本と同じくらい積読本があります。

その中でも何度も挑戦し、そのたびにはじき返される本を筆者は勝手に積読四天王と呼び、畏怖し本棚に祀っていました。今日、その牙城の一角を崩しました。誰にも讃えられることのない個人的な偉業です。

今回はあえてまだ読んでいない本、積読本、積読四天王を紹介します。読んでいない本を紹介するという、書評ブログにはあるまじき暴挙にうってでます。

1 カラマーゾフの兄弟 

本好きには説明不要の巨塔。ロシア、いや世界を代表する小説です。いやしくも本好きを自称するなら読んでいなければいけない本ですが読めていません。この小説を一言で要約することは不可能。父殺しを発端に、家族の愛憎劇、神学論争に発展していく、らしいです。前半で挫折したので断言するのはやめておきましょう。

積読ポイント

馴染みのないキリスト教について長々と論争するシーンでいつも挫折。この時代、宗教が重要な意味を持ち、熱く語れるトピックであることは伝わってきました。きっとこの先面白い展開が起こることは伝わってくるんですが、いかんせん宗教の素養がないので読み辛い。いつか読破しようと思います。

2 青い脂

これまたロシアの小説。あえて一言で言うなら文字で書かれた混沌でしょうか。ロシアを代表する作家がクローンとして復活、文学作品から抽出される青い脂を巡ってスターリンとフルシチョフが争奪戦を繰り広げる・・・・。なんのこっちゃですが、あらすじよりも実物のほうがなんのこっちゃです。

積読ポイント

とにかく文体がすごい。なんと中国語と作者のオリジナルの造語が混じっているのです。それを日本語に翻訳するという・・・・。文章の独創性のえぐみに加えて展開がシュールなのでより読み辛い。カラマーゾフの兄弟は頑張れば読めそうという希望を持てるのですが、この小説は一抹の希望すら持たせてくれません。

3 死霊

日本を代表する難解本。日本初の思弁小説だそうです。作者はこの小説を完成させるために50年の歳月をかけたとか・・・。ひときわ声が小さいのはまだ3行しか読めていないためです。ほぼ未読。読んですぐ、あかん、となり本を閉じてしまいました。

積読ポイント

3行しか読んでいないため、説明するのもあれですが、文章から漂う難解臭に怖気づきました。なんというのでしょうか、修羅場をくぐった剣豪の妖気というか、3行読んだだけで作家の「理解できるものなら理解してみろ」という気迫を感じてしまい、本を閉じてしまいました。

4 族長の秋

先日、やっと読破した積読本です。百年の孤独が面白かったので読んでみたのですが、異常にセンテンスの長い文体に絶句。息継ぎの少ない文章に難儀し、読むのを挫折していました。

ただ、物語自体は面白かったのでいつか読破しようと思っていました。いつも夜に読んで寝落ちしていたので朝に切り替え読むなどの工夫をし、やっと読み終えることができました。長かった。

いつか行こうと思っていた未踏の山を越えたような、充実した読書体験でした。いやあ疲れた。

上記の積読本もいつか読んでやろうと思います。青い脂と死霊は読める気がしませんが・・・。

Posted in

コメントを残す